入社当時、着物の事は全くわかるはずもなく、新入社員研修でも周りの同期と比べて出来の悪かった私が、今日まで仕事を続けてこられたのは、職場のスタッフの支えと、あるお客様に出会えたからだと思います。
入社2年目の頃、まだ一人でお客様に着物販売の接客が出来ず「本当に会社に貢献できるのだろうか?」と悩んでいました。そんな自分に当時の部長が「一度自分で本気の気持ちを込めてお客様におススメするため、自分で仕入れに行ってみろ!」と言われました。
「初めて自分で選んだ商品が店の商品になってしまう」と考えると不安な気持ちで一杯でしたが、とりあえず着物と帯を15点近く集めました。
それから自分で仕入れた責任から、毎日毎日来店される全てのお客様に、商品をおススメしていきました。
そんな時に一人のお客様が「この着物初めて仕入れたものでしょ?私この柄好きだから買ってあげるわ」
と言ってくださったのです。
私はとても嬉しく思い、感動して涙でいっぱいになりました。
この時以来そのお客様とはとても仲良く接することが出来るようになり、今では店に来る前に必ず私の出勤を確認してくれるほどになりました。
私たちの仕事は人と人とのつながりが一番大切だと思っています。そんなお客様に出会えるチャンスを教えてくれた部長に感謝するとともに、入社2年目の私にそんな権限を与えてくれる会社は他にはないと思います。
これからも様々なお客様との出会いが待っていると思います。「お客様との出会い」を楽しみに、私は今日も笑顔で仕事を楽しんでいます。