~帯の由来、黒留袖の色や由来…あなたの気になるちょっとした疑問にお答えします!~
こんにちは!
こだわりきもの専門店キステのM下です。
秋は言わずと知れた結婚式シーズン。
夏の浴衣に次いで、きものを着る機会が増えるのがこの時期ではないでしょうか。
そんなとき、ふと思ったことはありませんか?
そもそも「おはしょり」ってどうしてするようになったんだろう?
お太鼓結びって、なんでこんな形なんだろう?
結婚式で着る黒留袖って、なんで黒色なんだろう?
そもそも留袖って、なんで留袖って名前なんだろう?
…etc、深く考えるといろんな疑問が浮かび上がってきますよね。
上のギモン、あなたはいくつ答えられますか?
今回は、きものの由来の素朴な疑問にひとつずつお答えしていきます。
おはしょりはどうして生まれたの?
A 元々は引きずっていた裾を上げるため。
現在、女性のきものだと、この「おはしょり」がつくられることが前提になっていますよね。
実は女性も、もともとは男性と同じく対丈(ついたけ)の、おはしょりがない状態で着ていました。
それがやがて、裾を長く引いて着る、いわゆる「お引きずり」が流行に。
お引きずりは、現代の花嫁の婚礼衣装を想像するとわかりやすいかもしれません。
でもそのまま外出すると、当然裾が汚れますよね。
それを避けるために、着物を腰の位置でたくし上げて、腰紐をするようになったようです。
現代のように、最初から腰紐でおはしょりをするようになったのは明治中期以降からです。
この「おはしょり」が定着したのは、意外と最近ですね。
お太鼓結びはどうしてできたの?
A 芸者さんの粋な発想から。
現在では定番となっているこのお太鼓結び。
その発祥は、江戸時代の末期に亀戸天神の太鼓橋が完成したとき、深川の芸者さんが太鼓橋に形を似せて結んだのが始まりと言われています。
亀戸天神は、菅原の道真公を祀った神社です。
それまでの帯結びは、たれの部分がぶらぶらとして固定していなかったようですが、この結びによって形が固定され、また帯締めや帯揚げも使われるようになったそうです。
ひとりの芸者さんの発想が現代の定番となるなんて、きっと本人も驚きでしょうね…!
「留袖」の名前の由来は?
A 振袖を「切って留めた」から。
「留袖」の言葉のもともとの意味は、大人になった女性が振袖の袖を切り留めること。
(昔は未婚・既婚に関わらず、一定の歳に達すると、振袖を短くしていたようです。)
そのため、留袖は、もともとは華やかなものが多かったんです。
留袖といえば、現在では「既婚女性の第一礼装」とされていますが、昔は今のような意味ではなかったんですね。
黒留袖ってなんで黒色なの?
A 西洋文化の影響を受けて。
明治時代に留袖が礼服として使用されるようになると、西洋のブラックフォーマルの影響を受けて、留袖も黒に!
裾だけに模様があるのは、「江戸褄模様」のスタイルを引き継いだためです。
江戸褄模様とは、18世紀末~19世紀に流行した、裾から褄、衿にかけて斜めに模様を配したデザインのことです。
ちなみに、皇室では黒留袖はNG。色留袖が一番格が上とされています。
なごや(名古屋)帯の名前の由来って?
A 考案したのが「名古屋」の女学校の創始者だったから。
名古屋帯とは、胴に巻く部分の幅を半分に、お太鼓が一重になるように仕立てた帯で現在最も一般的な帯ですよね。
これは大正7、8年ごろに、服装改良運動の一環として女学校の先生が考案したところ
名古屋をはじめ、京都でも人気が高まり、ついには東京に。
その手軽さから、あれよあれよと全国に普及しました。
まとめ
いかがでしたか?
どんなものにも、どうして現在の形になったのか、理由や由来があるんですね。
帯についてもっと詳しく知りたい方は、スタッフYさんが書いた
下記の記事も参考にしてみてくださいね~!
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ぜひ遊びに来てくださいね。