~仕立ての視点から考える、袷と単衣の着物について~
こんにちは!こだわりきもの専門店キステです。 さっそくですが、今回のブログのテーマは「袷(あわせ)と単衣(ひとえ)」の見分け方についてお教えいたします!
袷(あわせ) と 単衣(ひとえ)の違いとは?
着物の一番おおざっぱな分け方って、なんだろう? そんな素朴な疑問に、今回は「仕立て」の視点からお答えします。 着物は、大きく分けて生地を二枚縫い合わせた裏地のある袷(あわせ) と一枚だけの 単衣(ひとえ)の、2種類があります。 それぞれ解説していきますのでお付き合いください♪
袷(あわせ)の着物
10月~翌年5月ごろまで、暖かい時期以外は着る着物
和服、といえば大半はこの「袷」着物。 裏地がついたこの着物は、ゆかたとは異なり透け感がなく、着る時期がいちばん長いので、街でよく目にしていると思います。
上の写真は、袷着物の裾をめくったところ。表と裏の生地が異なりますね。 一般的には、10月~翌年5月ごろまで、暖かい時期以外は着られます。 さて6月から9月はなぜ着ないのでしょうか? …答えは簡単、「暑いから」です。 イメージとしては、夏にコートや厚手のセーターを着るのと同じです。 逆にいえば、この時期でも寒ければ着ちゃってOK、ということでもあります。
単衣(ひとえ)の着物
6月や9月の、季節の変わり目によく着られる着物
こちらは、上の袷とは違って裏地のないタイプです。 裏地がない分、軽くて涼しいんです! とはいえ、裏地なしでの一枚だと、座ったり立ったりを繰り返したらビリっと破れないか、強度も不安ですよね…… それに、薄いから透けも心配です。 そんなときは、お尻の部分に「居敷当て(いしきあて)」という布を付ける場合もあります。 単衣は、春から夏にかけて「少し暑くなってきたかな?」と感じるとき、または秋から冬にかけて「少し肌寒くなってきたなあ~」なんて感じるときに着用されます。
シンプルな着物なので帯がより引き立ちます◎
単衣着物は洋服でいえば、半袖シャツの上にカーディガンを着たような状態でしょうか。 6月~9月というと、その期間しか着れないの? そんなことはありません! フォーマルなシーンはさておき、カジュアルなお出かけとしてなら、自分の体質(暑がりさん)やその日の気候に合わせて、5月でも10月でも、好きに着てしまってもOKです。 季節の変わり目って、洋服でもいろんな恰好の方がいますから、無理をして頑なにルールを守るよりは、臨機応変に着た方が楽しいし、何より楽ですよね。
目にも涼し気な夏着物。もちろん単衣仕立てなので盛夏でも大丈夫!
ちなみに、上の写真のような木綿着物と呼ばれる着物や、ウール生地の着物は、基本的にすべて単衣で仕立てます。 単衣は浴衣の延長線上の感覚で着られるので、初心者さんにもおススメですよ。
まとめ
洋服と同じで、厚手や薄手かといった考え方で着ると考えすぎずに楽しく着られると思います。 この季節だから絶対コレ!というルールはありません♪ 季節や温度によって袷か単衣を変えていく、また着る人の体質によっても調節してお好きな着物を選んでいただき、楽しい着物ライフを過ごしていただけたらと思います! 今回は、本当にざっくりとした説明をしましたが、おわかりいただけたでしょうか? 次回は、裏地がある袷着物ならではの楽しみ方をご紹介したいと思います♪
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